L.S.D. Designs「ワンショットベイビー」徹底レビュー|小型でも妥協なしの釣りバッグ

L.S.D. Designs ワンショットサイドベイビーの使用写真 釣り

軽装でサクッと釣りに出かけたい!そんなあなたにぴったりのバッグが「L.S.D.Designsのワンショットサイドベイビー」です。
コンパクトながらも収納力はしっかり確保。必要最低限の道具をスマートに持ち運べるこのショルダーバッグは、アジングやメバリングといったライトゲームやランガンスタイルにピッタリ。
今回は、実際の使い心地や収納力、釣りバッグならではの便利な機能をたっぷり紹介していきます。

「ワンショットサイドベイビー」ってどんなバッグ?

「ワンショットサイドベイビー」(One Shot Side Baby)は、L.S.D.Designs(エルエスディーデザインズ)が展開する軽量ショルダータックルバッグシリーズ「ワンショット」のラインナップのひとつです。
小型・軽量で使い勝手が良く、ライトゲームやタックルの少ない釣りにぴったりなモデルです。

重さは400g

今回紹介する「ベイビー」はシリーズ中、最小・最軽量モデルです。ライトゲームや身軽なランガンスタイル、短時間釣行にも最適なアイテムです。
ちなみに「ワンショット」シリーズは4種類あり、「ベイビー」から順に「Jr.ネオ」「ネオ」「ダブル」と容量が大きくなります。

私は身軽に行動したい為「ベイビー」を購入。主にアジングやメバリング、エギングで使用しています。

実際に使って感じたメリット3選

L.S.D.Designsのバッグは実際使っていると、本当に釣りのことをよく考えて作られていると感じる点が多々あります。その中でも特に印象に残ったメリットを3つに絞って紹介します。

ロッドホルダー付きなので両手が自由になる

このバッグは左右にひとつずつロッドホルダーが付いています。片側または両側ともにロッドをすっきり差し込める仕様で、釣りの合間に両手を自由に使えるのでストレスフリーです。

ルアー交換や、魚が釣れたあとの「ちょっと置きたい」場面で重宝します。特にロッドやリールの直置きには抵抗があるので、このロッドホルダーがあることでタックルを大事に扱えます。

さらにロッドホルダーはしっかりと固定できる設計(Vカットグリップ)になっていて、移動中にぐらついたり抜けたりする心配もほとんどありません。特に短めのライトロッドやエギングロッドなら相性は抜群です。

また、このロッドホルダーはロッドだけでなく、ランディングネットやイカギャフも挿すことができるので、さまざまな釣りに対応できるのも魅力です。

クイックアジャスター機能でショルダーベルトの伸縮が簡単

ショルダーベルトに付いたアジャスターを引くだけでベルトを伸ばすことができるので、バッグの位置をサッと体の前へスライドできます。ルアー交換や小物の取り出しがとにかくスムーズでストレスゼロ。

逆に縮めるときはベルトの端を引っ張れば簡単に短くできます。ベルトを短くし体の側面や背中側にしっかり固定できるので、キャスト時の邪魔にもなりません。
また、ベルトを短くすることで「腰巻用ライフジャケット」と干渉しないのもいい点です。

使うのにちょっとコツがいりますが、慣れてくると「これは便利!」と実感できる機能です。

内装生地が明るく中身が見やすい

このバッグの内側は、鮮やかな赤色の裏地が使われているのでバッグ中身がすごく見やすいです。

ワームケースやタックルボックスはどうしても黒やグレーになりがち、リーダーやスナップケースなど小さいものも、バッグ内の視認性が高いおかげですぐに見つけることができます。

実際夜釣りのときはその恩恵を強く感じました。バッグ内の釣具を探す手間が減るので、釣りのテンポも崩さず、快適に釣りを続けることができます。

収納力をチェック!中に入る道具は?

ワンショットベイビーは見た目こそコンパクトですが、釣りに必要なアイテムをしっかり収納できるよう計算された設計になっています。メインポケットには小型タックルボックスがすっぽり収まり、さらにワームケースやリーダー、プライヤーといった必需品も収納されるポケットが想定されている作りになっています。内側・外側ともにポケットが豊富で、小物を用途別に分けて収納できるので、釣り場での「アレどこだっけ?」がぐっと減ります。

1.メインポケット:メイホーのVS3010NDとVS906サイズのタックルボックスが入る大きさ

2.フロントポケット:VS906が入る容量。小型のケースや財布やスマホ、キー入れなどに

3.サブポケット:マチがないので薄めの小物(リーダー、スナップ類など)

4.ロッドホルダー:左右にひとつずつ。Vカットグリップでロッドが固定される

5.プライヤーホルダー:小型のプライヤーがすっぽりと。ベルクロで固定するので紛失の心配なし

6.Dカン:左右にひとつずつ。ハサミやラインカッター、プライヤーを繋いだりするのに最適

7.スナップフック:キーやフラッシャーライト、携帯糸くず入れなど

8.薄型ポケット:右側に薄型のポケットあり。チャックはないので貴重品以外のものをチョイ入れするのに最適

9.カスタムベース:フロント側に4つ。タックルポーチSやサングラスポーチなどカスタム可能

このバッグは釣りバッグならではのアクセサリーも豊富なので、必要な道具がすべてこのバッグ内に収まります。見た目以上の収納力と使いやすさは、一度使うと手放せなくなります。

デザインと素材にも注目

■ デザイン性と実用性を両立したこだわりの作り

ワンショットサイドベイビーの魅力のひとつが、釣り人目線で考えられた無駄のないデザインです。一見するとシンプルなので服装・釣りスタイルを選びませんが、どこかミリタリーテイストを感じさせるデザインになっているところが個人的にはお気に入りです。

また、バッグの形状は体にフィットするように設計されていています。実際使ってみると分かりますが、本体とベルト角度の特殊カーブのおかげで体にフィットしズレにくい設計になっています。ショルダーベルトも幅5cmと広めで、肩の負担を分散してくれるので長時間の釣行でもストレスがなく、動きやすさをしっかり確保してくれています。

■ タフな生地で雨や擦れにも強い!実釣仕様の安心感

生地にはアメリカのインビスタ社が開発した高機能ナイロン「コーデュラ(CORDURA®)」が採用されています。コーデュラは主に「耐久性・耐摩耗性・軽量性」に優れていて、軍用装備やアウトドア用品、バイクウェア、ビジネスバッグなど、ハードな環境で使われる製品に広く採用されています。この特徴は釣りにおいても高い実用性を発揮してくれます。

1.耐摩耗性・引き裂き強度:コーデュラの最大の特徴は「擦れ」「引き裂き」に非常に強いこと。釣りでは防波堤や岩場などのタフなフィールドでも安心して使えるのは大きなメリットです。

2.軽量性:通常のナイロンよりも軽量でありながら高強度というのがコーデュラのすごいところ。装備をなるべく軽くしたいランガンや、身軽に行動したいシチュエーションに最適です。

3.撥水性:コーデュラ素材に撥水加工が施されているので雨や汚れに強く、急な悪天候にも安心です。

他のモデルとの違いは?

L.S.D. Designsの「ワンショットサイドシリーズ」には、用途やスタイルに合わせて複数のモデルがあります。ワンショットサイドベイビー以外のモデルも少しだけ触れておきます。
目安としてワンショットサイドベイビーの容量はメイホーのVS3010NDがひとつ入る大きさです。

ワンショットサイドダブル

「サイドダブル」はシリーズ中最も大容量のモデル。名前の通りメイン収納が2部屋に分かれた大容量モデルで、メイホーのVS3020NDが2つとVS3010NDが2つ入る大きさです。荷物が多めの釣行や、あらゆる状況に対応できるよう色々なタックルを持ち運びたいときはこのバッグが最強です。

ワンショットサイドネオ

「サイドネオ」は、収納力と機動力のバランスが取れたオールラウンド型。メイホーのVS3020NDが2つとフロントポケットにVS3010NDがひとつ入る容量になっています。必要な道具をしっかり持ちつつも、大きすぎず、足場の悪い場所でも取り回しが効く設計になっています。

ワンショットサイドJr.ネオ

「Jr.ネオ」は、ネオを一回り小型にしたモデルで、メイホーのVS3010NDが2つ入る大きさです。私は「サイドベイビー」と「Jr.ネオ」で悩みましたが、最後の決め手はやはり軽量特化型、必要な道具だけ持って身軽に動きたいという自分のスタイルに合わせて選びました。
今のところサイドベイビーで満足していますが、エギングではやはりタックルの厳選が悩ましいので「Jr.ネオ」購入の日も近そうです。

モデル別使い分け目安

1.収納力を求めるならサイドダブル
2.バランス型ならネオ
3.コンパクトさと収納性の中間ならJr.ネオ
4.身軽さ最優先ならベイビー

こんな釣りスタイルにハマる

ワンショットサイドベイビーは、その軽さと機動力を活かした身軽さが最大の特長。ライトゲームやランガン以外にもエギングや短時間のちょっとだけ釣行にも向いています。

1.ライトゲーム:アジングやメバリングなどであればそもそもタックルが小さく軽いのでこのバッグがベストマッチ。バッグ内でタックルがガサガサすることもなくストレスなしで挑むことができます。

2.ランガン:ポイントをテンポよく移動するランガンでは重いバッグや大きすぎる装備では何かと不便。ワンショットサイドベイビーであればサッと背負って気になるポイントをテンポよく探っていけます。

3.短時間の釣行:「今日はサクッと1時間だけ釣りに行こう」といったライトな釣行では、持ち物も必要最低限でOK。そんなとき、必要な道具だけをスマートに持ち出せるベイビーはまさに理想的です。

4.エギングにも:ガチ装備なら容量不足ですが、エギの種類を10本程度に絞って挑めばベイビーでも全然いけます。今まではバッグが大きい故にあれもこれもとバッグに入るだけ詰めていましたが、ベイビーを使うようになってからはエギを厳選して身軽さ重視で釣りをするようになりました。今になって思えば必要のないタックルをあれやこれや持って行きすぎていたんだなと実感しています。

5.サブバッグとして:メインのバッグやバッカンは車に積んでおいて、釣り場ではベイビーを使うのも賢い選択です。実際このスタイルで釣りに出かけることが多く、釣り場や状況ごとにタックルを入れ替えて対応できるので「あのタックルは家に置いてきた」ってことが無いのもいい点です。

気になるポイントと注意点

ワンショットサイドベイビーは非常に優れたバッグですが、使い方やスタイルによっては注意したい点もあります。購入前にチェックしておくと、後悔のない選択ができます。

収納力は“本当に最低限”

最大の魅力であり、同時に注意点でもあるのが「コンパクトさ=収納の少なさ」。
タックルボックスは1個、+αの小物が入る程度なので、「あれもこれも持って行きたい」という人には物足りないサイズです。特に初めての釣り場や渡船の利用、長時間の釣行では準備不足を無くしたいのでタックルが多くなりがちです。前にも書きましたが、そういう場合はメインのバッグやバッカンは車に積んでおいてベイビーはサブバッグ的な使い方をするという選択肢もあるので、自分の釣りスタイルにハマるかどうか考えておく必要があります。

カスタムしすぎると本末転倒になることも

ワンショットシリーズはカスタム性が高くバッグ本体に後付けでポーチやドリンクホルダーなどを拡張することができます。ただ拡張しすぎるとベイビーの良さ「軽さと機動力」が失われるのでほどほどにという感じです。カスタムアクセサリーが多い故にあれもこれも付け足したくなる気持ちも分かりますが、ベイビーの特性を理解した上で慎重に。

雨天時の防水性能には限界も

コーデュラ素材には撥水性がありますが完全防水ではないため、長時間の雨には注意が必要です。特にファスナー部は止水ファスナーではないため水の侵入が心配です。貴重品や浸水させたくないものはジップ袋で保護するなど、ひと工夫しておくと安心です。

カラーバリエーションによって素材が異なる点に注意

なお、ワンショットサイドベイビーの素材はすべてがコーデュラ生地というわけではありません。
コーデュラ生地が使われているのは「コーデュラブラック」と「コヨーテブラウン」の2色のみです。

それ以外のカラーは異なる素材(ポリエステルPVC、ナイロンPVC)が使用されており、耐久性や質感にやや違いがあり、価格もコーデュラ生地に比べて安価になっているため、カラーを選ぶ際は素材にも注目しておくと安心です。

フィット感は個人差あり

ベルトの長さ調整は可能ですが、装着位置や体型によってはフィット感に差が出ることもありそうです。何度か使ってみてバッグを体の後ろにするのか側面にするのかでポジションを調節してみてください。
また別売りの「ワンショットサイドベイビー用別売サポートベルト タイプX」を装着することで腰回りにフィットさせ装着感をアップさせることもできます。

左肩掛け専用なのは要チェック

実際に使ってみて気づいたのが、このバッグは左肩掛け専用だということ。
右肩に掛けるとショルダーベルトのクイックアジャスターのツマミが背中側にくるので使うことができません。

バッグの形状も体の右側でフィットする設計なので、体の左側だと違和感があるし、プライヤーの位置も遠くなって使いにくいです。(左利きの人なら違和感なく使えるかもしれません)

普段から左肩掛けに慣れている人にとってはまったく問題ありませんが、右肩掛け派の方は注意が必要です。自分の釣りスタイルや利き手との相性を考えて選ぶと、より快適に使えると思います。

まとめ

実際にワンショットサイドベイビーを使ってみて強く感じたのは、「タックルはこれだけで十分だったんだな」ということです。
最初は「ちょっと小さいかな?」とも思いましたが、必要な道具だけを厳選して入れるようにしたら、むしろ釣りがスムーズに。また身軽に行動するためにタックルを厳選するのもひとつの実力だと気づきました。コンパクトなぶん、荷物とスタイルをしっかり絞れる人ほど、このバッグの真価を実感できるはずです

「荷物が少ない=身軽で機動性が高い」
このバッグは、そんな釣りの新しい楽しみ方を教えてくれるギアです。シンプルでストレスフリーな釣行を求める方には、イチオシです。

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