SAMA IM01 レビュー

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今回は、MicroATXでは最小クラスのPCケースとなる「SAMA IM01」をレビューしていきます。

元々フルサイズのPCケースを使っていましたが、SAMA IM01へ中身を入れ替えたことで、干渉するパーツや、熱処理の問題も色々出てきました。

この記事では「SAMA IM01」の購入から、パーツ入れ替え、実際、問題があった点、具体的な対策など紹介していきます。

SAMA IM01とは

「SAMA IM01」とはSCYTHE(サイズ)から発売されているPCケース。

価格は¥9,000くらい(2023年9月現在)

引用:株式会社サイズ

カラー展開はブラックとホワイトの2種。
外装はホワイトでも中身は黒というのもありますが、これは中身も完全なホワイトです。

昔はPCケースといえば黒かアイボリーくらいでしたが、最近は白も増えてきています。
私はPOPな色が好みなので、NR200のようなシアンやオレンジといったカラーが増えてきてくれると嬉しいです。

本体サイズはW185mm H303mm D391mm
容積は21.9Lで、MicroATXケースとしては最小クラスです。

対応GPUは最大335mmまでですが、マザーボード、電源サイズに条件があります。

引用:SAMA/IM01 – 株式会社サイズ

SAMA IM01の公式ページに、マザーボード、電源の組み合わせによる、GPU、CPUクーラーの取り付け可能サイズ表があります。

今回私が入れ替えるパーツは、マザーボードがMicroATX、電源がATXなので、GPUは横置きで335mmまで、CPUクーラーは155mmまで取り付け可能です。

なおCPUクーラーを水冷にする場合は、電源はSFXサイズにする必要があります。
Mini-ITXならATX電源でも水冷クーラー取り付け可能です。

アクセサリーは電源、リセット、USBx2、オーディオ出力、マイク入力と普通です。
LEDと表記のあるスイッチがリセットスイッチです。
私が調べた時はこの「LED」は「RESET」印字だったのですが、変更になっているようですね。
どこかで仕様変更があったのでしょうか、「RESET」印字でよかったんじゃないかと思います。

塗装はすべすべしていて、触っていて気持ちが良いです。
私はDEEPCOOLの「MACUBE110」も持っていますが、そちらは粉体塗装なのか少しザラザラしています。

ちなみに製品名の「IM01」、説明書には「I’m 01」と表記されています。
「I’m」がケース自身のことを指すのか、消費者のことを指すのか。

SAMA IM01の購入動機

SAMA IM01の購入動機ですが。
私はガレリアのフルサイズケースを、中身を入れ替えながらずっと使っていました。
ケースは大きい方が拡張性もあるし、組み立てもしやすいし、今回のようなGPUやクーラーの制限もないので、小型ケースに魅力を感じていませんでした。

しかしYoutube動画で、ポップでオシャレな小型ケース(それはcolormasterのNR200Pというケース)を目にしてから、徐々に興味が湧いてきました。

大型ケースにはない小型ケースの魅力は、マザーボードやGPUのサイズ制限内で、どうやって組み立てるかを試行錯誤することだと思います。

エアフローを考えていくことも楽しそうです。

引用:価格.com

一口に小型ケースといっても色々ありますが、最終的に価格.comで「容積」の小さい順に並べ替えて、候補を絞りました。

同容積に「GALAXY」のケースがありますが、こちらは剛性が低いなどのレビューが散見されたので却下。
「SAMA IM01」も酷評がありましたが、許容範囲内だと思い購入に至りました。

白を選んだのは、部屋を明るくしたいという目的もありました。
ケースを机の上に置いて、中を見ながらパソコンできるなんて最高かなと思います。

SAMA IM01へパーツ入れ替え

届きました。
箱の中に箱という、気の利いた梱包に好感が持てます。
箱の側面には、仕様情報。

中身はケース本体と、交換用のサイドパネル、ネジ類一式です。
このネジ類一式がパーツケース入りなのがまたいいですね。

パネルを外していきます。
各パネルは、写真のようなハメ込み式のパーツで脱着可能になっています。
ただ、このメス側のパーツがよく破損するという報告を、Amazonレビューで散見しました。
レビュー情報によると、ホワイトの破損報告が多いようです。
パーツケースには、一応付属のメス側パーツが入っています。
もしかすると、これも仕様変更なのかもしれません。

力技で外れると思いますが、結構固いのと破損報告もあるので、マイナスドライバーに布を当ててゆっくり徐々に外していきました。
これだと結局ツールレスじゃないじゃない!

【追記】
結局何度か脱着を繰り返しているうちに、パキッと爪が折れました。
交換用の爪があるので交換しましたが、爪のストック残り1です。

爪破損を受け、「エーモン パネル剥がし」を購入。
¥550ほど。
用途は、車のピラーやパネル類を外すときに使います。
もちろんこのPCケースのパネルを外すのにも重宝します。
かなり作業しやすくなりました。

パネルを全て外しました。
「SAMA IM01」は、背面以外の5面全て外れるので作業はし易そうです。
アクセサリー部もネジを外していけばご覧の通り。
いずれ塗装もしてみようと思っているので、どこまでバラせるかチェックしておきました。
塗装すると印字やアイコンは消えそうです。

側面、天部、底部のこのフレームも外せます。
このフレームにファンやHDDを取り付けていきます。

パネル内のメッシュは磁石で付いているだけなので、内側から簡単に外せます。

小型ケースは窒息気味になるようなので、必要に応じてメッシュを外してみるのも有効かもしれません。

ガレリアから各パーツを取り外します。
埃まみれだったので、一応お掃除もかねて。

まずはマザーボードを取り付け。
取り付けてみて思いましたが、「SAMA IM01」は結構しっかりした作りなんじゃないかと思います。
取り付け中に、たわむことはなかったので剛性はありそうです。

電源ユニットは専用フレームで固定して、ケースに取り付け。
この時点でマザーボードと干渉スレスレです。
電源ユニットはプラグインタイプではないので、このあと結構大変でした。

やはり、電源ユニットのケーブル処理をいかに賢くするかが重要になりそうです。
SFX電源かプラグインタイプの電源ならまだマシかもしれません。

ストレージはSSDとHDD。
SSDは電源下部、HDDは天面に設置しました。

SSDは同じ個所に2枚並べて設置可能。
HDDは天面に1か所、底部に1か所、サイドフレームに1か所設置可能です。
SFX電源なら2か所づつ設置可能。

設置もさることながら、ケーブル配線処理が大変でした。
ケーブルを無理に曲げるので、コネクタ側にもかなり負担がかかっていました。
この狭い隙間でやりくりするのは、結構地獄です。

GPUも取り付け、一応組み立ては完了しました。
もうケーブルがめちゃくちゃ。

この状態で一旦起動確認。
大丈夫そうで安心しました。

SAMA IM01 他ケースとサイズ比較

SAMA IM01はどれくらい小さいのか、他ケースと比べてみます。

左から「SAMA IM01」「DEEPCOOL MACUBE110」「ガレリア」

MACUBE110も、SAMA IM01と同じMicroATXケースです。
横に並べて比べると、その差がよく分かります。

もちろんメンテナンス性や性能はMACUBE110のほうが上ですが、SAMA IM01のコンパクト性には到底かないません。

「MACUBE110」の記事はコチラ!

机の上に設置。コンパクトだけど窮屈。

机の上に設置してみました。
ケーブル類は接続していないので、仮設置のイメージです。

いくらコンパクトとはいえ、窮屈になります。
ちなみに机のサイズは120x75㎝。
どうやら机の下に設置になりそうです。
でもいずれは棚か台を設置して、机の高さに合わせたいと思います。

SAMA IM01の問題点と対策

パーツを入れ替えてみて分かった、SAMA IM01の問題点と対策を紹介します。

狭い、メンテナンス性の悪さ

とにかく狭い。
必要なものは取り付けましたが、実はケースファンの取り付けができませんでした。
ケースファンの取り付け箇所は、天面、側面、底面、背面の4か所ありますが、底面はUSBコネクタが干渉、背面は80mmまでのため取り付け不可能でした。
天面と側面には取り付け可能ですが、どちらかをHDD、余った方をファン取り付けという形です。
ですが、折角のガラスパネルを側面ファンにして潰したくないという思いもあり、とりあえずファン無しで様子見です。

・対策
対策はシンプルに他のパーツも小型化することです。
例えば、2LDKの部屋から1Kのマンションに荷物そのまま引っ越したら、入るわけないですよね。
入らないものは捨てる、大きいものはコンパクトなものに買い替えですね。

具体的には、
・HDDとSSDをM.2に。
・GPUをショートサイズに。
・電源をSFXに。
これでかなり改善されそうです。

追記:電源変えました!

熱問題

SAMA IM01は小型故に熱が籠りやすいのか、熱源が集中しているからなのか、ケース自体もそこそこ熱を持ちます。
ちょっとした暖房器具になるくらい温かいです。

もちろんケース内はもっとアッチッチです。
アイドル時のCPU温度は、45℃前後で推移しています。
試しにFF14ベンチマークを回してみたところ、90℃前後で推移、100℃になる時間もありました。
とりあえず側面パネルは外して稼働していますが、熱処理問題を解決する必要がありそうです。

・対策
こちらの対策もシンプルに、エアフロー構築です。
とにかくケース内の空気を循環させて、熱が籠らないようにします。

具体的には、
・ケースファン設置、増設。
・CPUクーラー設置、水冷化など。
・パネルをガラスからパンチングに変更、メッシュも外す。
・省電力GPUに変更。
これでどれくらい改善されるのか。

狭い!と、熱問題は結局、対策の方向性は同じような気がします。
まずは着手しやすい(お金かからない)ところから始めて、また記事にしようと思います。

まとめ

以上、SAMA IM01のレビューでした。

組み立てにくさやエアフローの問題もありますが、それを上回るほどの魅力がコンパクトPCにはあります。
今回初めて小型PCに挑戦してみましたが、凄く楽しいです。
今後、熱問題やメンテナンス性問題をどう処理していくかを試行錯誤する。それすらも楽しみです。

みなさんも是非、このSAMA IM01でコンパクトPCをお楽しみください。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

熱対策の記事も是非読んでみてください。

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