エギは各メーカーから色々な種類が出ていますが、正直どれを選べばいいのか迷ってしまいませんか?
わたしも以前は色々なエギを揃えていて、どのエギがどういう性能だったか把握しきれず、結局うまく使いこなせていませんでした。
今はエギ王だけに統一し使い続けることで、各種類の性能も把握でき、カラーローテーションやアクションの付け方に自分なりのルールができ、釣果を伸ばせるようになりました。
今回はエギ王シリーズのなかでも、「エギ王K」に絞って性能や使いどころ、使い続けることのメリットについて詳しく解説していきます。
エギ王Kの種類とスペック解説
3タイプの特徴(ベーシック・シャロー・スーパーシャロー)

エギ王Kには重さや沈下速度の異なる3つのタイプが存在しています。水深によってタイプを使い分けたり、表層・中層・ボトムをスローに攻めたいときにも活躍してくれます。ここではそれぞれの特徴を紹介します。
・ベーシック:基本となるタイプ。テンポよく広範囲をサーチしたいとき、一定のレンジをキープしたまま潮に乗せたいときに活躍します。オールラウンドに使える万能型といえます。
・シャロー:浅場の攻略や、イカの活性が低くじっくり攻めたいときに活躍します。サイトでも見やすいように、背中を無地にしたシンプルなカラーリングが特徴です。個人的には最も使うタイプです。
・スーパーシャロー:シャローよりもさらにじっくり、スローに動かしたいときに使うタイプ。エギを長く見せられる為、追ってはくるが抱いてこないスレイカの攻略に威力を発揮します。
重さと沈下速度の比較表
それぞれのタイプ別に重さ、沈下速度を表にします。
サイズ | タイプ | 重さ | 沈下速度 |
---|---|---|---|
2.5号 | ベーシック | 11g | 約5秒/m |
3.0号 | ベーシック | 16g | 約3秒/m |
シャロー | 15g | 約6秒/m | |
スーパーシャロー | 14.5g | 約8秒/m | |
3.5号 | ベーシック | 22g | 約3秒/m |
シャロー | 20g | 約6秒/m | |
スーパーシャロー | 19.5g | 約8秒/m | |
4.0号 | ベーシック | 26g | 約3秒/m |
3.0号、3.5号の沈下速度は同じで、サイズと重さが異なります。
いろいろなメーカーのエギを使っていると沈下速度や重さを覚えにくいですが、エギ王だけに統一することで数字が整理されて頭に入りやすいです。
3タイプの判別方法
エギ王Kは3タイプあることは説明しましたが、初めて見ると、どのタイプか分かりにくいかもしれません。
しかし安心してください。エギ王はそれぞれのタイプに見分けるための特徴を持たせています。
タイプ | アイの色 | 羽根の色 | 背中の模様 | シンカーの刻印 |
---|---|---|---|---|
ベーシック | 透明 | 茶 | 通常 | 号数 |
シャロー | 青 | 茶+青 | ネンブツダイ柄 | 号数+S |
スーパーシャロー | 青 | 青 | イワシ柄 | 号数+SS |

背中の模様が最も見分けやすい特徴で、これを知っていれば、昼はもちろん、夜釣りの暗がりでもすぐにタイプを判別できるようになります。
エギ王Kの使い分けポイント
ここでは沈下速度の異なる3つのタイプについて、それぞれの使いどころを紹介します。
ベーシックが活きる場面
沈下速度3秒/m。エギ王Kで最も沈下速度が速く水深のあるエリアをテンポよく攻めることができます。ボトム付近のイカを誘うときに有効。さらに最も重量があるため、潮の流れに乗せて流すドリフト釣法でもレンジをキープしやすく、回遊してくるイカに効果的にアピールできます。
シャローの出番
沈下速度6秒/m。浅場の攻略が得意です。水深の無いエリアでもフォールを長くとってじっくり見せることができます。深場でも表層~中層にイカがいる場合、そのフォールスピードを活かし誘うことができます。また、サイトでも視認時間が長く使いやすいです。3タイプの中でシャローの出番は最も多いです。
スーパーシャローの使いどころ
沈下速度8秒/m。春の大型イカを狙うときに活躍します。産卵期で警戒心が強くなっている大型イカに対して、スローにじっくり見せて誘います。その沈下速度、軽さを活かし藻の上をゆっくりトレースできます。藻掛かりを回避できるので藻場の攻略、春の大型狙いには欠かせない存在です。
失敗しない選び方のコツ
場所によって使い分けるのがおすすめです。水深のあるエリアはベーシック、浅場ならシャローに交換。ドリフトする場合も潮の流れの強さで選びます。まずはベーシックとシャローの2タイプを揃えておけば、ほとんどの状況に対応できます。
サイズ展開と選び方
サイズ比較表

エギ王Kは4種類のサイズ展開があります。基本は3.0号を中心に使い、シーズンやターゲットに合わせて2.5号や3.5号にチェンジ。4.0号はあまり使いません。以下にサイズごとの特徴をまとめました。
サイズ | 全長mm | シーズン/ターゲット | 特徴 |
---|---|---|---|
2.5号 | 105 | 初秋 小型のイカ | プレッシャーが高い時に |
3.0号 | 120 | 秋~春 万能サイズ | 万能サイズで扱いやすい |
3.5号 | 135 | 晩秋~春 大型のイカ | 飛距離、アピール力重視 |
4.0号 | 150 | 春 大型のイカ | 飛距離、アピール力重視 |
季節やターゲットに合わせたサイズの選び方
季節で考えるなら初秋は2.5号、秋本番は3.0号、春は3.5~4.0号とサイズを選んでいけばいいです。ただし、実際は地域によってイカの大きさはまちまちです。
晩秋でも300g以下の新子が混じることもあれば、キロオーバーになっている個体もいます。イカは群れで行動しているので小さな群れに当たるとき、大きな群れに当たるときでも事情は変わってきます。
つまり「季節」はあくまで目安です。大事なのは、その場のターゲットに合わせてエギのサイズを選ぶことです。同じ防波堤でも、穏やかな湾内では2.5号で小型狙い、外向きで潮流に乗って回遊してくる大型狙いなら3.5号、といった具合に使い分けましょう。
なお、最初の1本としては3.0号がもっとも無難で万能です。これを基準にして、釣行を重ねるうちに「小型狙い用に2.5号」「大型狙い用に3.5号」と買い足していけば、無駄なく揃えられます。
カラー選びのコツ

エギのカラーは下地の色、布の色、ケイムラ、グローなど選択肢が多すぎます。ここではカラー選びの考え方とおすすめの鉄板カラー、カラーローテーションのコツを紹介します。
光量・時間帯ごとの考え方
エギのカラー選びは「光量」「時間帯」を意識すると迷いにくくなります。
下の表に代表的なおすすめカラーを整理しました。
時間帯 | 下地の色 | おすすめカラー |
---|---|---|
日中(光量が多い) | ケイムラ | ムラムラチェリー ブルーポーション |
朝・夕マズメ(光量が少ない) | 金テープ | 金アジ |
夜(月明かり/常夜灯有り) | 赤テープ | 軍艦グリーン |
闇夜(新月/曇天) | 紫テープ | マリアナモンスター |
ただしこの考え方はあくまでも目安です。夜にケイムラで釣れることもあれば、日中に赤テープで連発も珍しくないです。釣り場の状況に応じて柔軟に変えていく必要があります。
おすすめカラーとローテーション例

まず揃えたいカラーはムラムラチェリー(ケイムラ)と軍艦グリーン(赤テープ)です。この2つは鉄板!「迷ったらコレ」というレベルです。自分だけではなく周りの釣り仲間の実績も高く、ネットでもこの2カラーの評価はすこぶる高いです。
そこにナチュラルに誘いたい時の金アジ(金テープ)、月明かりのない闇夜でシルエットを目立たせたいときはマリアナモンスター(紫テープ)を加えると幅広いシーンに対応できるようになります。
ローテーション例を整理すると、以下のようになります。
1.デイエギングはケイムラ中心(ムラムラチェリーやブルーポーション)
2.光量が落ちる夕マズメは金テープ(金アジ)
3.夜は赤テープ(軍艦グリーン)、闇夜なら紫テープ(マリアナモンスター)
こうして状況に合わせて順番に切り替えると効率的に釣果につながります。
釣れるヒミツは「ハイドロフィン」

エギ王Kのボディ後方には「ハイドロフィン」と呼ばれる透明なパーツが付いています。この「ハイドロフィン」が舵の役割を果たしあらゆる状況でエギに安定感を与えてくれます。
フォールの姿勢が安定
イカを誘う上で、エギに求められる重要な要素のひとつに「安定感」があります。イカはエギに興味を示しても、違和感があるとすぐに見切ってしまいます。エギには一定の角度で綺麗な姿勢のままフォールする安定感が必要です。
エギ王Kなら「ハイドロフィン」がフォールの姿勢を安定させてくれます。フォール中もハイドロフィンが水を受けることで、エギがブレることなく安定した姿勢をキープできます。エギングで最もヒットが多い場面はフォール中。エギ王Kならこのチャンスもヒットに持ち込めます。
ドリフト釣法でもブレない安定感
潮の流れに乗せてエギを送り込む「ドリフト釣法」。ここでもハイドロフィンがエギの姿勢を安定させてくれます。エギが潮流で流されている最中も、ハイドロフィンが船でいう「舵」の役割を果たし、エギの向きを一定に保ってくれます。
ラインを送り込んでいるときは潮流の上流に、ラインを張ったときはロッドの方向に、エギの頭が自然と向かいます。ブレることなく綺麗な姿勢をキープできることで、イカに違和感を与えず抱かせることができるのです。
まとめ
エギングは状況によって釣果が大きく左右されます。その中で、エギそのものに対する「信頼感」は非常に大切です。今回紹介したエギ王は、ただ投げてしゃくるだけではなく、スローリトリーブやドリフトといったさまざまな誘い方にしっかり対応してくれます。
特に「ハイドロフィン」による安定した姿勢は、イカに余計な違和感を与えず抱かせる大きな武器。実際に使い込むほど、その効果を実感できるはずです。
わたし自身もエギ王を長く愛用していますが、どんな状況でも安心して投げることができます。釣果に直結する性能と、使い続けたくなる安心感。この2つを兼ね備えているからこそ、エギ王は多くのエギンガーに支持され続けているのだと思います。
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